佐藤 佑樹(さとう ゆうき)写真

プロフィール

PROFILE

氏名佐藤 佑樹(さとう ゆうき)
職位助手
Emailyukisato<a>kanto-gakuin.ac.jp
担当講義理工学基礎実験Ⅰ・Ⅱ、数物学実験Ⅰ・Ⅱ、物理学実験Ⅰ
キーワード天文学/太陽系外惑星,
ブラックホール, 銀河形成
研究テーマ重力マイクロレンズ法を用いた太陽系外惑星・褐色矮星・コンパクト天体の探査, 銀河進化に関する観測的研究

研究の概要

太陽以外の恒星を公転する惑星(太陽系外惑星)は、2025年現在約6000個発見されています。私は一般相対性理論で説明される重力によって光が曲げられる現象(重力マイクロレンズ現象)を利用して、太陽系外惑星や、惑星と恒星の間の質量天体である褐色矮星、ブラックホールなどのコンパクト天体を探査しています。また、深層学習を用いて我々の住む天の川銀河の星々の形成の歴史を調査しています。

研究のポイント

これまで発見された太陽系外惑星の多くは太陽系から約6000光年以内の太陽系近傍に存在します。これはほとんどの太陽系外惑星探査手法では、遠い惑星の発見が原理的に困難だからです。それに対して重力マイクロレンズ現象を利用した探査方法は約2万7000光年離れた天の川銀河の中心近くに存在する惑星も発見することができます。太陽系近傍と異なる環境で惑星形成はどのように違うのか、天の川銀河にはどれだけの惑星が存在するかといった疑問について、統計的にアプローチしている点がポイントです。

将来の展望

NASAの旗艦ミッションであるNancy Grace Roman宇宙望遠鏡は2027年頃に打ち上げ予定の大型宇宙望遠鏡であり、その目的の1つが重力マイクロレンズ現象の宇宙からの探査です。Nancy Grace Roman宇宙望遠鏡による5年間のミッション期間で約180個の地球質量惑星を含む合計1400個の太陽系外惑星の発見が期待されています。2023年に科学観測が開始した南アフリカ共和国のPRIME望遠鏡も、その主目的は重力マイクロレンズ現象の探査です。今後増加が見込まれる観測データに対応し、未知の太陽系外惑星、褐色矮星、およびコンパクト天体を迅速かつ効率的に検出するための新たな手法の開発に取り組んでいきます。

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